








**「溺れる夜に」**
夜の街は静かすぎて
君の声だけ響いていた
「終わりにしよう」って笑ったのは
本気だったのか?
雨音(あまおと)が答えを隠す
滲んだネオンの向こう
戻れないと知りながら
僕は君を探してた
愛の名を借りた毒を
僕らは何度も飲み干した
痛みさえ甘くなるほどに
深く深く堕ちていく
君が残したシャツの香り
煙草とコーヒー 混ざる部屋
指先でなぞった記憶だけが
まだここにある
朝焼けが嘘を暴く
絡み合う影の隙間
消えないでと願うほど
君は遠くなっていく
愛の名を借りた毒を
僕らは何度も飲み干した
消せない傷を抱きしめたまま
それでも君が欲しくなる
割れたグラスの破片みたいに
僕らは砕けて光る
それでも指を伸ばしてしまう
傷つくと知っていても
雨が止んだら全て消える?
君の声も 僕の罪も
答えのない夜を泳ぎながら
僕はまた 君を想う
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