
流れるひと(Ballad)
kazuo
Music(音楽)
:
2025/3/4 15:43
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**「流れるひと」**
「また来年も会おうね」
君がそう言って手を振った
夏の終わりの川辺には
紙の舟が 静かに揺れる
声にできない想いは
波紋のように広がって
時間の隙間に溶けていく
触れられない ぬくもりのまま
ひとがた流し 夜の水面に
願いの言葉 そっと浮かべた
「さよなら」じゃない 「忘れないよ」って
揺らめく灯が そう囁いた
「もう平気?」と聞かれても
答えは風にさらわれた
すれ違ったあの季節
戻れないと 知っているけど
君の影を探して
遠い海まで歩いたよ
行き場のない記憶たち
冷たい月に染まっていく
ひとがた流し 波にのせたら
涙の跡も消えるのかな
「さよなら」じゃない 「ありがとう」だよ
寄せては返す 夢のかけら
流れるひとは 戻らないけど
たしかにここにいた証
あの日の笑顔 ふいに浮かんで
少しだけ前を向けたんだ
君の名前 そっと呼んだ
夜の風が 運んでいった
この歌詞は、喪失と再生をテーマに、過去と現在が交錯する形で描かれています。「ひとがた流し」は、失った存在への想いを象徴し、水面に流れる紙の舟に心情を重ねています。会話の断片(「また来年も会おうね」「もう平気?」)を取り入れることで、登場人物の関係性やすれ違いを際立たせました。サビでは「さよなら」ではなく「忘れない」「ありがとう」と歌うことで、悲しみの中にも微かな希望を込めています。 ...
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