







**「夜明けの灯」**
あの部屋の隅に並んだ 無造作なコーヒーカップ
積み上げたシナリオの裏 名前のない台詞たち
「ここにいてもいいの?」って 何度も何度も聞いた
答えはいつも同じだよ 「バカ、当たり前だろ」
夜を越えて 夢を追って
バラバラのピースをつなげたなら
消えそうな灯火を そっと守るように
この場所があるなら また書き続けられる
愛とか希望とか そんな綺麗な言葉じゃないけど
君がいる それだけでいい
薄明かりのアパートで キッチンに立つ背中
「なんで小説なんて書くの?」って
「ここにいたいから」って笑った
傷つくことも選んで それでも手を伸ばして
名前を持たない物語を 君がくれたから
嘘じゃなくて 偽りなくて
ぶつかるたびに深くなって
砕けそうな言葉を そっと拾うように
この場所があるなら また書き続けられる
過去も痛みさえも 全部抱きしめて進むから
君がいる それだけでいい
小さなノートに残した約束
「絶対に売れてやるから」
「そしたらまた、ここで暮らそう」
忘れないよ 忘れないよ
消えそうな灯火を そっと守るように
この場所があるなら また書き続けられる
愛とか希望とか そんな綺麗な言葉じゃないけど
君がいる それだけでいい
バカ、当たり前だろ
また、ここで会おう
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