
夏空の尾根道で(Country Folk)
kazuo
Music(音楽)
:
2025/8/11 17:43
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**「夏空の尾根道で」**
朝焼けが谷を染めて 君の横顔を包む
土の匂いと 湿った草の匂いが混ざる
靴紐を結び直す君 その手は少し震えて
「行こう」とだけ言って 僕を追い越していった
沢沿いの道で 水飛沫が頬を打つ
君は笑うけれど 目は僕を見ない
石を踏む音が 二人の歩幅をずらして
僕の心まで 坂を転がるようだった
夏空の尾根道で 君は何を見てる
僕の声は届くか 雲の向こうまで
星空の約束は まだ胸にあるのに
太陽の下では 影が離れてゆく
稜線に出たら 熱を帯びた風が吹く
雲の影が 君の背をなぞって過ぎる
呼吸が荒くなっても 君は立ち止まらず
その背中は 何かを置き去りにしていた
遠雷が聞こえた時 君はやっと振り返った
その瞳の奥に 僕が映らないことを知る
「夢はひとつじゃない」 その言葉は鋭く
胸の奥で 古い約束を裂いた
夏空の尾根道で 君は何を見てる
僕の声は届くか 雲の向こうまで
星空の約束は まだ胸にあるのに
太陽の下では 影が離れてゆく
この歌詞は、夏の高山での登山を舞台に、恋人同士の関係の変化と葛藤を繊細に描いている。朝焼けに包まれた穏やかな始まりから、尾根に近づくにつれて風や遠雷といった自然現象が感情の揺れを象徴し、二人の距離感が徐々に広がっていく様子を表現。五感を使った描写で、匂いや音、触覚を通じて心情の機微が伝わり、特に「君が何を見ているのか」という問いかけが主人公の戸惑いと切なさを強調している。光と影の対比は、過去の約束と現在の現実の乖離を示し、頂上に近づくほど感情の真実が露わになるクライマックスへと導く。自然の厳しさと美しさを背景に、内面の葛藤が丁寧に紡がれた作品だ。 ...
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