**「雪の壁に消えた日」**
知らぬ間に風が吹いてた
ザイルの先 君が消えた
あの日の空は 凍るほど青く
ただ名前を呼ぶしかできず
アイゼンの跡が途切れて
白い壁だけが応えてた
涙も声も 吸い込まれて
君はもう 雪の向こうへ
あれが夢なら 醒めてほしいと
何度も夜を 歩いたけれど
ロープの重み 今も指に
君の重さ 残してる
ああ 君を置いて 僕は生きた
雪の壁に 誓いを埋めた
あの白さが まだ眩しくて
心の中で 君が笑う
──まだ登るのか と
季節は巡り 名も知らぬ若者が
君の登った壁を目指す
語り継がれる 君の勇気に
僕だけはまだ 言えずにいるよ
ああ 君を置いて 僕は生きた
この命が 君のかわりで
背中押した その手の温もり
今も確かに ここにあるよ
──まだ登るのか と
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