








**「空にとけていく」**
風がすり抜ける 君の後ろで
つまずいた 小石を蹴った
汗ばんだ背中 黙ってついてく
なんかそれだけで うれしかった
雲の形が うさぎに見える
「ほんとだね」って 笑ってくれる
息が切れても 君といるとね
歩幅まで ちょうどいい
言いたかった言葉は 喉の奥で止まったまま
聞きたかった言葉も 空に置いてきた気がした
でも この景色が 教えてくれる
何も言わなくても ちゃんと届くって
空にとけていくよ 君の声も 僕の迷いも
夏の尾根に響いて まるで全部 許されたみたいで
この手を離さないで
風に揺れる雲を見てた
恋はただ ここにあった 何も足さずに
水の冷たさ 君にもあげた
「冷たい!」って 驚く顔
それがなんだか 嬉しくなって
また手を重ねてた
君が前を歩く それだけで安心で
何も言わずに ついてく
登るだけの時間が
こんなにも 愛しくなるとはね
雲の影が 君の笑顔にかかって
なんでだろう 涙が出そうになった
この静けさが 心に触れて
忘れてた声を 取り戻してた
空にとけていくよ ふたりの夢 ゆっくりと
風が髪をなびかせて 時間さえも 忘れさせてくれる
君が笑ってくれた
それだけで登っていけた
恋はただ 呼吸みたいに そこにいた
空にとけていくよ 昨日までの不安も全部
夏の山に溶け込んで ただ「好きだよ」って思えた
この先何があっても
君と歩いた稜線を
心の奥に描いてる ずっと消えないよ
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