








**「ふたりで登るなら」**
「今日は晴れだってさ」って君が笑う
なんかもうそれだけで 安心してさ
ザック重たくても 気分は軽い
だって隣に君がいるんだし
登り始めは けっこう余裕で
「景色きれいー」とか言ってたのに
少し黙り込んで 無言の時間
息も切れて ちょっと気まずくなる
「ねえ無理してない?」って君が言う
「ううん、ぜんぜん」って返したけど
ホントはちょっとだけ怖かった
置いてかれそうでさ
ひとりで登るより
ふたりの方が楽だと思ってたけど
心の重さは 分け合えるけど
見てる景色は ちょっと違ったりするんだね
でもね 君がいるだけでさ
また歩ける気がするんだよ
たとえペース合わなくても
何回も立ち止まってもいい
「一緒に行こう」って言ってくれた
その言葉だけが ずっと背中押してる
誰かと登るって こういうことなんだって
今 やっとわかった気がするよ
途中でケンカもしたし 黙ったりもした
「なんでわかってくれないの?」って思ったり
でも君だって 同じこと思ってた
言葉にしなきゃ すれ違うだけだなって
「こっちの道のほうが楽らしいよ」って
君が教えてくれても
なんか意地張って 急な方選んで
あとで後悔してる、いつも
「ゴールじゃなくてさ、途中が大事なんだよね」
「うん、隣に君がいれば、それでいいんだよ」
だからもう 焦らなくていい
ふたりのペースで登っていこう
汗だくで笑って 手をつないで
景色より君の顔 見てたんだ
何があっても 隣にいる
たとえ迷って 道間違えても
「一緒に来てよかった」って
頂上で また笑い合えるように
「また登ろうね」って君が言う
「うん、次はもうちょっと軽いやつで」
そんな会話が なんかうれしくて
またここから ふたりで歩いていく
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