
赦しの棘(Folk)
kazuo
Music(音楽)
:
2025/5/24 11:57
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**「赦しの棘」**
静けさが 骨を打つ夜
壊れた時計が 針を止めた
誰にも見せぬ 深い傷跡
声にすら ならぬ嘆きがある
過ちの跡を 数え続けて
指先が震えた 赦しを探して
背を向けた日々が 僕を追いかける
逃げ場のない 心の牢獄
鏡に映る この顔は誰だ
少年の面影も もう見えない
愛してくれた あの人の声も
記憶の霧に 飲まれていく
名を呼ばれても 振り返れない
怖いのは赦しじゃなく 愛の重さで
嘘をついた唇よりも
沈黙が 一番の罪になる
指でなぞる 過去の破片たち
尖ったままで 心に刺さる
誰かを傷つけて それすら忘れ
自分すら 許せずにいた
それでも今日も 太陽は昇る
僕の痛みを 照らし出すように
空の青さが 残酷にさえ思えた
でもそれでも… 生きてみようか
この歌は、人生の晩年を迎えた語り手が、自らの過ちと傷を静かに見つめ直す内省の物語です。過去の罪や愛への後悔、赦されない自分への苦しみが、最低限の音数と枯れた声で淡々と綴られます。ギターとピアノの寂しげな音色が、語り手の孤独や償いの重みを深く響かせ、赦しという希望がかすかに差し込む終盤では、生と死の境界に立つような覚悟がにじみ出ます。忘れられることへの恐れが、最後の囁きに重く宿っています。 ...
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