








**「この夜に沈む星たちへ」**
病室の窓に 蝉の声が滲んで
点滴のリズムが 時計よりも正確だった
「今日の空、見た?」って君が笑うたび
死よりも、生きてる意味を知った
七月の夜、ベランダから見た花火
「また来年もさ、見れるかな?」
君の問いに黙って 僕は頷いた
でもほんとは ずっと怖かったんだ
星が落ちる夜に 願いをこめた
きっと、星のせいじゃない
それでも僕ら 出逢ってしまった
それだけで世界が 少し美しく見えた
この夜に沈む星たちへ
鎌倉の風に 君の髪が揺れてた
坂道を上りながら 「人生って皮肉ね」って
小さな声が どこまでも響いた
未来よりも、今が輝いてた
星が燃える夜に 名前を呼んだ
きっと、星のせいじゃない
君と歩いた あの帰り道
ずっと続けばいいと 本気で思った
この夜に沈む星たちへ
「きっと忘れるよ、でも君を愛したことは、絶対に忘れない」
──君の声が 今も胸の奥で 鳴ってる
星が消える朝に 手紙を読んだ
きっと、星のせいじゃない
それでも僕は もう一度選ぶ
たとえ明日が なかったとしても
この夜に沈む星たちへ
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