








**「夏山の約束」**
陽射しを背中に 小さな影ふたつ
夏草の匂いが 風と混ざって揺れる
君が差し出した 赤いスカーフを
首に結んで 歩き出した稜線
入道雲が 空をゆっくり渡る
その向こうに まだ見ぬ景色がある
夏山の風が 心をさらっても
君の声があれば 迷わずに行ける
赤いスカーフが 陽にきらめくたび
約束はひとつ 「ずっと隣にいる」
遠くで雷鳴 夏の夕立
木の葉を打つ雨粒が 肩を濡らしてゆく
それでも笑った 君の横顔が
青い山の空より まぶしかった
濡れた靴音も 君となら軽い
踏みしめるたび 夢に近づいてく
夏山の風が 心をさらっても
君の声があれば 迷わずに行ける
雲間の光が 二人を照らすたび
約束はひとつ 「ずっと隣にいる」
山頂の風が 頬を撫でた時
君はそっと コンパスを差し出した
「これからもずっと 一緒に道を探そう」
その声が 私の未来を変えた
夏山の風が 心をさらっても
君の声があれば 迷わずに行ける
赤いスカーフが 空に揺れるたび
約束はひとつ 「ずっと隣にいる」
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