








**「あの夜の風はまだ」**
雪が舞う 空の下で
誰かの名を呼んでいた
答えはない 風がさらう
消えてゆく 光の向こう
あのとき私はただ 登っていた
高みへと 夢を越えて
私が見たものは 空じゃなかった
冷たい鼓動と 凍ったまなざし
誰かを守れると思ってたの
それが答えだと 信じてたのに
風が叫んでいた 「戻れ」と泣いてた
だけどあの光を 見捨てられなかった
あの夜の風はまだ 胸に生きてる
消えかけた声を 抱きしめている
「あきらめない」って 誰より強く
震えるその手を 私は離さなかった
山は教えてくれた 残酷な愛で
誇りと悔しさの 境界線を
生き残ることが 罪に思えても
その夜の選択が 私の祈り
夢の果てなんて きっと誰にも見えない
だけど誰かのため 踏み出す足がある
あの夜の風はまだ 胸に生きてる
泣きながら登った あの斜面に
「もうだめだ」って 声を聞いても
私は見つけた 人の温もりを
朝日が差し込む それだけを信じてた
氷の中で 私は火になった
あの夜の風はまだ 胸に生きてる
名前も知らない 涙の記憶
戻れないあの場所で 私は知ったの
本当の強さは 誰かを思うこと
雪が舞う 空の下で
誰かの名を呼んでいた
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