








**「光を継ぐ者たち」**
風の囁き 古き小径(こみち)をわたる折
ひとりの旅人 胸の奥より声を聞くなり
「汝(なんじ)、扉は開かれたり。まことの道は、ただ前にあり」
時の狭間に 夢とうつつ まじり合うを覚ゆ
静かなる森を行くが如く
光は揺れ、影は踊る
真理は常に 沈黙の奥に息づき
見ゆるを望まずば 永遠に見えぬものなり
時は止まらず 針は戻らぬ
幾人かの夢を踏み越えて
石の階(きざはし)を登らんとす
その果てに何を見るや? 誰ぞ知る
それでもなお
足は進む
内より湧くる 焦がれのままに
名もなき願い 胸に灯しつつ
もしや運命、定まりしものならば
何ゆえこの胸は抗うや?
言の葉を超えて 声なき声を
叫ばんとす、魂をもって
空裂けるとも 雷鳴が轟くとも
我はただ見つめん
「その目は 何を求むるか」
その答え、風のみぞ知る
光を継ぐ者よ
手にせよ 消えぬ焔(ほむら)を
たとえ道が闇に包まるとも
信じたものこそが 道となる
止むことなき鼓動を胸に
登りゆけ その階(きざはし)を
最後に待つものが
空虚(うつろ)なれども
人は誰しも 問うなり
「これなる道、まことか否か」
されど歩みし証ひとつ残るならば
それすらが 誰かの明日を照らさん
――されど、彼のひとは言いたりき
「真の扉とは、汝が心の奥にこそ在り」と
投稿者 | スレッド |
---|