








**「君に、ひらり」**
ひらり 風がスカートを揺らして
君の声が 午後の空に跳ねる
《んー、なんか今日の空、変な雲ー》
「今日ね、ちょっといいことあったんだ」って
わざとらしく笑う君にドキッとしてる
《え、なにそれズルい〜〜!》
カフェラテの泡とろけてく
ふたりだけのテーブルの上で
《あ、ミルク多めのやつが好き》
ほんのちょっとの沈黙さえも
なんか大事に思えてるのはなぜ?
ねえ 君と笑うだけで 世界はほらキラキラして
昨日までのモノクロが ぱっと色づいてく
「好きかもね」なんて言ったら
絶対ふざけるくせに
でもね ほんとの気持ちは
ひみつ、だけど…ちょっとだけ言いたい!
《…ほんとは、全部言いたいんだけどね〜》
ほらね 君が髪をかき上げた
それだけでもう 時計の針止まる
《あ〜もう、ずるいよそういうの》
ちょっと妬けるような笑い声が
耳に残って なんだか寝不足気味
スマホ越しじゃ 足りないくらい
今日の君が胸に残ってる
《…なんかさ、急に会いたくなるじゃん?》
急に黙ると そっぽ向くけど
ほんとは声が聞きたくなるんだ
ねえ 君とふざけていると なんでもない今日が愛しくて
ほっぺ赤くなってもいい 笑っててくれたら
「どうしてさ、そんなとこが」
ってまた言いかけてやめる
《もー!今のナシナシ!》
だって ほんとの気持ちは
ひみつ、だけど…ぜんぶ知ってほしい!
《ん〜〜、なんか好きすぎて困るんだけど》
《あ、これ録ってる!?うそでしょ(笑)》
ねえ 君と歩く未来 どんな景色が見えるかな
ちょっと不安な夜でも 君となら笑える
「好きだよ」って言えた日には
世界中祝ってくれる
そんな夢を見ながら
今はただ 君に「また明日」って言うよ!
ひらり、ひらり 君に、ひらり
《…おやすみ〜〜 ふふっ》
ひらり、ひらり 君と、春風
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