








**「ナズナの花」**
指先が 少し震えてる
通知の音さえ やけに遠い
ひとつだけ 守ってた夢も
誰にも 見つけられなかったんだね
フードの影 顔を隠して
君は今日も 朝を越えた
スタンプだけ 貼った笑顔
でも 本当は泣きそうだった
消すように 逃げるように
無言のままで笑ってた
私はまだ ここにいるよ
夜のノイズ まとったままで
ナズナの花 咲く場所もなく
流れていった 誰かの光
消えないで そのままでいい
君は君で ちゃんと綺麗だよ
凍えるほど 強くなれたら
君の痛みも 抱けたのかな
眠らない街のすみで
ひとりきりで 願っていた
DMさえ 打つこともなく
「明日なんてもういらない」って
君が打った 一言の重さ
それでもまだ 既読を待ってた
忘れないよ あの日の声
「優しさって わかんなくなるね」
答えのない 毎日でも
手のぬくもり 信じたかった
ナズナの花 咲く場所を探し
疲れた言葉を 隠していた
届けたい ただそれだけ
君の光 曇らないで
痛みよりも 優しい人で
何も持たずに 笑える人で
ストーリーの 間に落ちて
名前もなくて 生まれてきた
文字じゃ 救えない
そんな夜を重ねても
この世界のどこかには
君の味方が 生きてるから
ナズナの花 開くその時
君はきっと 笑っている
ひとりじゃない そう言えたら
私の声が 届く日まで
指先に あかりをともす
凍えたままの 春の夜
やさしさだけを 信じて
今日も誰かが 生きている
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