








**「夜明けのすきまに」**
ねぇ この世界に 意味なんてなくていい
ただ きみがそこに いてくれるだけでいい
壊れそうな 月の影を 両手でそっとすくって
名前も知らぬ痛みさえ 分け合えた気がした
言葉は ときどき 遠ざかるばかりで
黙ったまま 心の奥を見つめた
過ぎていく 時間の中に 置き去りの夢があって
それでも きみと出会えたら 全部、救われた気がした
もう 誰にもわからなくていい
この想いが嘘じゃないことだけ
叫べたなら 光はそこに
沈まぬまま 僕らを照らす
きみの涙に 名前をつけたら
たぶんそれは "希望"という名前になる
僕のすべてが 壊れてしまっても
きみの世界に触れていたい
真夜中の空に叫んだ
「きみを 愛してる」って
手にしたものより 失くしたものの方が
なぜだろう 鮮やかに心を染めていく
でも きみと過ごした夜は
ちゃんと あたたかく 胸にあるんだ
どうして ひとりでいたのかな
どうして こわがってばかりだったんだろう
ねぇ いまなら 言えるよ
「ありがとう」って ちゃんと 笑える
たとえ世界が 背を向けたって
僕はきみのそばに立っている
誰にも見えない 光を抱いて
ふたりだけの 明日を信じたい
雨に打たれた日々さえ
「きみと いたかった」
やがて夜が明けてゆく きみの名を胸に抱いて
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