








**「白い朝に、君の影を」**
見慣れた窓の外 君が描いた空の色
指の跡 まだ残るガラスに
触れてしまいそうで また手を引っ込めた
言葉が 静かに夜を裂く
誰よりも近くて どこにもいない
君の笑い声 耳の奥で 今も揺れる…
どうして あの日 君を 抱きしめきれなかった?
滲んだ影だけが 僕の胸を締めつける
白い朝が来ても 君の名前を呼んでしまう
願わなくてもいい それでも願ってしまう
君の好きだった 本のページをめくるたび
指先が 少し震えてしまう
時が癒すなんて 嘘だと知ってる
僕はまだ 君の時間にいる
重ねた日々の匂いが まだ部屋に残ってる
それを失くすことが 僕にはできない
どれだけ祈っても 戻らないことくらい
わかってるけど 信じることでしか 生きられない
白い朝が来ても 君を迎えに行けたなら
名前も声もなくていい ただ隣にいられたら
ああ 時は残酷に 君を連れ去って
僕の中にしかいない
壊れた歌を繰り返す
君に届くはずもないのに
もしも もう一度だけ 会えるなら
何も言わずに その手を握るだけでいい
白い朝が来ても まだ終わらせたくない
君の影が 僕のすべてを 今も照らす…
(囁くように)
……白い朝に 君の影を… 見たんだ
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