








**「灯(あかり)」**
白い吐息が 空に静かに消えてく
ふたり並んで歩いた あの冬の坂道
小さな傘に 肩を寄せ合いながら
名前も呼べずに ただ微笑んでた
小さな幸せを ぎゅっと抱きしめるたび
壊れそうで こわくて 言えなかったの
あなたがくれた 優しい灯(あかり)のように
胸の奥 今も 静かに揺れてる
寒い夜でも 涙のあとさえも
そばにいるような 温もりを残して
私を照らしてる
人混みの中 遠ざかるあなたの背中
言葉にならない想い 飲みこんで
もしもあのとき 違う未来を選んでたら
今もきっとそばに いられたのかな
季節は巡っても 忘れられないもの
心に残る あの日のぬくもり
あなたが残した 最後の優しい声が
今もまだ 私の背中を押してる
ひとりぼっちで 歩く道の途中で
ふと立ち止まるたび あなたの
ぬくもりを思い出す
会いたくなるたび 夜空見上げるの
静かに降りる雪は あなたの声みたいで
あなたがくれた やわらかな灯(あかり)は
悲しみも 迷いも そっと包んでく
忘れないよ 今もこの胸に
優しく残る その記憶が
私を照らしてる
— いつかまた あの冬の空で 会えたなら —
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