








**「光が差し込むとき」**
夜明け前の 眠る街に
ひとしずく 希望が落ちた
誰もまだ気づかない 小さな音を
君だけが聞いていた
夢を見たんだ 線のない地図の上で
名前のない花が 季節を越えて咲いた
争いも国も 過去も未来も
ただ “いま” という風の中に溶けていた
その景色は まるで
子どものころに描いた 虹色の空
何かを信じることが
傷つく理由にならない世界だった
雨の日に失くした言葉が 胸の奥にまだ残ってる
「どうして信じてしまうの?」と
自分を責めた夜もあったね
けれど君が そっと笑ってくれた
「それでも信じていいと思う」って
思い描いてみて
境界のない空と
奪わない日々と
与え合う手のひらを
誰かが奏でたメロディーが
誰かの痛みを癒すなら
この声も 風にのせよう
ひとりじゃないと 歌おう
幼い日に見上げた夜空には
名前も知らない星があった
あれから僕らは大人になって
いくつもの “さよなら” を覚えたけど
だけど それでも この心の奥に
消えないあの星の光がある
きっとまだ 誰かの祈りが
この世界をそっと照らしてる
争いの理由を 教える声に
違和感だけが残っていた
「選べ」と言われたその瞬間に
本当に欲しかったのは ひとつの世界だった
思い描いてみて
奪い合うことよりも
寄り添うことを選べる未来を
名前じゃなくて 心でつながる日々を
見えない傷を 抱えたままでも
僕らは 歌えるんだよ
この手をつないだなら
まだ 間に合うと思えるよ
ノートの端に書いた言葉
「信じるって何だろう?」
君の文字は震えていて
涙で滲んでた
でも その横にあったもうひとつの文字
「それでも、信じたい」
たったそれだけの言葉が
いまでも僕を 支えてる
思い描いてみて
朝が来るその瞬間を
長い夜を超えて
光が差し込むときを
この歌が 誰かの心の
扉を そっと開けたなら
そこからまた 歩いていける
愛を選べる 世界へと
風がやんで 雲がほどける
君が見ていた夢が また 誰かの夢になる
そして僕らは
朝の中に 歩き出す
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