







**「雪の隙間から」**
白い息が ふわり空に溶ける
ホームの端で 肩寄せ合ったあの日
遠くの山は 霞む雪のヴェール
あなたの声も 静かに染まってく
「また会える?」って聞けなかった
凍える手を ぎゅっと握りしめた
消えないで この雪とともに
改札越しに 滲んだあなたの背中
何度でも 何度でも
追いかけたくなるの
足跡さえ 雪に消されても
愛しさだけは 残るまま
発車のベルが 冷たい空に響く
言葉の代わりに 小さく手を振った
レールの向こうに 遠ざかる影
頬をなでる雪が 涙に溶ける
「さよなら」なんて言えなかった
舞い落ちる雪に 願いを託した
消えないで あの冬の記憶
降り積もるほど 深く刻まれるの
何度でも 何度でも
あなたを想ってしまう
肩に積もる 儚い雪も
触れたくて 手を伸ばした
夜明け前の静けさに
足元の雪が軋む音
あなたがここにいたこと
今も感じてる
消えないで この恋だけは
雪の結晶に 閉じ込めておくわ
何度でも 何度でも
あなたを好きになれるの
時が過ぎて すれ違っても
愛しさだけは 消えないまま
あなたの肩に
そっと 手を伸ばす
けれど指の隙間から
静かに消えていった
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