








**「山の声にあなたを探す」**
山の風は まだあの日のまま
あなたの声を そっと運んでくる
胸に残る 笑い声のぬくもり
触れられないのに すぐそばにいるようで
あなたが登った あの急な坂道
小石を蹴りながら ふたり笑った
今はただ 静けさが答えるだけ
私の問いかけに 山が囁いている
どうして置いていったの あの空の向こうへ
「すぐ戻る」と笑った あなたの瞳を覚えてる
まだ夢のようで 消えない足音
木々の間に響く 幻を追いかけてる
山の声に あなたを探す
風のざわめきに 名前を呼ぶ
抱きしめたいのに 届かない手
涙は流れて 谷を染めてゆく
星の下で語った 未来の約束
「また一緒に登ろう」と あなたは微笑んだ
今も空に浮かぶ あの星の光
私だけが残り 願いを託している
山は覚えているの ふたりのぬくもりを
落ち葉に包まれて あなたを感じる
寂しさに震える夜も
私は歌うの あなたへ届けるように
山の声に あなたを探す
雲の流れに 夢を描く
会いたい気持ちが 消えないから
明日の風へと 祈りを重ねてゆく
もしもう一度 出会えるなら
この山の頂で 抱きしめたい
悲しみを越えて あなたに届くように
声を重ねる 山とひとつになって
あなたの笑顔を 山は覚えている
私はその声を 永遠に歌い続ける
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