








**「高く深く」**
君の背中 少し先を歩いてる
深呼吸するたび 冷たい朝の空気が
肺の奥まで染み込んで
何かを問いかけてくる
この道の先に 何が待つのか
それは誰にもわからないけど
肩越しに 笑う君のその目が
まるで雲の隙間に射す光みたいで
不安も 怒りも 言葉にならないものも
全部 一歩ずつ 置いてゆけそうだった
風が強く吹いても 足場が崩れても
この道を選んだのは ほかの誰でもない
重ねてきた歩幅が やがて同じになるなら
それでいい それがいい たとえ今はまだ遠くても
途中 言い争って 先に進めなくなった
君の声が やけに遠く響いて
木々の隙間に 吸い込まれていった
こんな風に 黙りこむときほど
本当は君のことを 強く想ってる
標高が上がるたび 空気が薄くなるように
言葉も想いも 届きにくくなるけれど
たった一つだけ 確かに言えること
あなたとじゃなきゃ 登れない山がある
手を差し出してくれた 何も言わずに
それだけで十分だった ほかに何もいらない
言葉よりも確かなものが この手にあるなら
何度でも登るよ あなたとなら、あなたとなら
霧が出て 何も見えなかった道で
迷ったのは景色じゃなく 心の方だった
でも今 少しだけわかったの
「一緒にいること」は 約束じゃなく選択だったと
あの空の向こうまで あと少しで届きそう
汗と涙に濡れた顔を 太陽が照らしてる
ここまで来た景色が すべてを包み込んで
心も 雲も 晴れてゆく
君が隣にいるから
高く、そして深く
君とだから登れる
どんな山でも 何度でも
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