**「隣の光」**
「……なあ。
あの光、まだ見える気がすんだよ。
もう十年も経つのにな。
…なんでだろな。
たぶん俺、まだあの夜の線路に立ってんだろうな……。」
あの頃の俺は 若くてバカで
隣ん家の灯りばっか見てた
彼女は笑ってた 何も知らねぇで
俺はただ見とれて 息をひそめた
月の下で 彼女が言った
「ここにいればいい」って
でも俺は怖くなって 逃げたんだ
夜の風に背中を押されて
隣の光 まだ揺れてる
俺の胸の奥 くすぶるように
あの夜に戻れたら
名前を呼ぶだけでいいのにな
十年経っても 街は変わらねぇ
あの家の前を通るたび
小さな影が揺れて見えて
足が止まるんだよ
「あなたはまだ…ここにいる」
「夜が明けても…帰れない」
「あの光は…夢のまま」
隣の光は もう届かない
でも俺の中で まだ灯ってる
過ちも愛も 全部抱えて
今を生きてくしかねぇんだ
線路の上で 風が鳴る
誰かん家の灯りが 滲んで見えた
……まだ、あの光を探してる
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