オリジナル曲♪
**「雨の喫茶店」**
カップに残ったミルクが冷めていく 時間が溶けていく音が聞こえた
窓の外の赤いネオンが滲んで 小さく、何かが終わる気がした
小さな喫茶店のドアが鳴るたび 外の雨音がはいり込んでくる
あなたは何度もカップを回して 私の目を見ないまま微笑んだ
私が話す言葉の半分は あなたの沈黙に吸い込まれていく
返事が来ないたびに 胸の奥で小さな音がひとつ消えた
"Ooh… just the rain between us…"
店のスピーカーから古いピアノの旋律 何年も前に聴いた曲だった
その音に紛れて あなたの指先が揺れる 言葉を探しているのが伝わる
テーブルの上に光る水滴 グラスの底でゆらぐ街の灯り
そのどれもが やけに鮮やかで この瞬間を焼きつけてしまいそうで怖い
雨の粒がガラスを伝って落ちていく 私の頬に触れる前に
心が先に濡れていく 言葉よりも冷たく静かに
もう何も言わなくていい その沈黙の奥にすべてある
優しすぎる目が いちばん残酷で やさしさほど痛いものはない
窓の向こうを人が通り過ぎる。傘の音、車のライト、信号の赤。
そのすべてが、まるで映画のエンドロールみたいに流れていく。
あなたが「寒くない?」とつぶやく その声が妙に優しくて、
あぁ、もう戻れないんだな、って思った 優しさの裏に、終わりの予感がある
私の指先が少し震えて カップの取っ手を強く握りしめた
本当は「行かないで」って言いたかったけど その一言が喉の奥で溶けて消えた
"Ah… still here, still fading…"
時計の針が静かに進む 何も起きていないのに
世界だけが変わっていく気がした あなたの沈黙が一番遠い場所に感じる
グラスの氷がひとつ溶けて 私の中の時間も崩れていく
どうして別れの瞬間って こんなにも穏やかで、残酷なんだろう
夜の雨が 二人を包んで 街の灯りがゆらめいていた
声にならない言葉が浮かんで 雨の音にすべて溶けた
"Ah… ah… fade away…"
傘を開く音が小さく響く あなたの背中が遠ざかる
カップに残ったぬくもりを見つめて 私はそっと微笑んだ
「Ooh〜 ただあなたの影が滲むだけ…」
今夜の雨はやけに優しい あなたの最後の言葉みたいに
「Ooh〜 ただあなたの影が滲むだけ…」
今夜の雨はやけに優しい あなたの最後の言葉みたいに
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