








**「風の声が眠る場所で」**
森の底で ひとりきり 言葉を探していた
流れる雲が 過去を運び去ってゆく
君の名を呼んでも 風が答えるだけ
もう戻れない道を 僕は歩いていた
山の影が長く伸び 沈む光を飲み込む
誰もいないこみちに 落ち葉が語る声
“愛とは痛みだ”と 夜がそっと囁いた
僕は空を仰ぎ 涙を隠した
空は血のように赤く燃え 風は悲しみを運ぶ
君の微笑みは 遠い星に変わっていく
時の流れが 僕を削りながらも
君への想いだけは まだ消えない
風の声が眠る場所で 君を探している
絶え間なく沈む 光の底で
届かぬ祈りを抱いたまま 夜を越えて
静けさがすべてを包み込む
滲む月が 僕を照らしている
手を伸ばしても もう君はいない
それでも胸の奥で 君の声が生きてる
“生きて”と 風が囁いた
夜明け前の湖が 空を映して震えている
そこに浮かぶのは 僕の孤独か、君の影か
鳥たちの声が 朝を呼び寄せる
世界がふたたび息をする瞬間
風の声が眠る場所で 君を抱いて泣いた
凍える空気の中で 愛がまだ息づいてる
言葉はもう要らない ただ音の中に生きる
静けさが僕を抱きしめる
風の声が眠る場所で 君の名を呼んだ
夜が終わり 静寂だけが残る
たとえすべてが消えても
この歌は空に還る
風の声が眠る場所で 君の名を呼んだ
夜が終わり 静寂だけが残る
たとえすべてが消えても
この歌は空に還る
投稿者 | スレッド |
---|