
夜空にすれ違う声(Pop Ballad)
kazuo
Music(音楽)
:
2025/9/1 19:23
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**「夜空にすれ違う声」**
──「ねえ、名前なんだっけ?」
その問いが 胸に刺さる
呼びたいのに 呼べなくて
山の影が 赤く揺れた
水筒に残る 君の匂い
汗混じりなのに 甘くて
──「また会える?」 君が笑う
僕は答えられず ただ頷いた
夜空にすれ違う声
届きそうで ほどけていく
小さな夢に書いた言葉
誰にも読めない 恋の跡
ポケットの中 握りしめた
君の名前を 落としそうで
──「秘密だよ」 指でなぞる
風がさらって 遠くに運ぶ
握った手は 冷たかった
けれど胸は 熱く燃えた
時間さえも 追い越して
ただ 君に──
夜空にすれ違う声
君と私 ほどけて結ぶ
崖の下に落ちた約束
きっとまた 拾いに行く
──「好きだよ」
声にならず
夢の欠片だけが
朝日に 染まっていた
この歌詞は、山という象徴的な舞台を背景に、ふたりの心がすれ違いながらも強く惹かれ合う姿を描いています。水筒に残る匂いや指でなぞる仕草といった細やかな情景は、恋の甘酸っぱさと儚さを同時に伝えます。名前を呼びたいのに呼べない、問いに答えられず頷くだけ、といった断片的な会話は、相手を想う切実さと不安を強調しています。夜空や崖といった自然のイメージは、ふたりの関係が運命や時の流れに翻弄されることを象徴しており、約束や秘密といった言葉が未来への希望と不安を交錯させます。最後に残る「好きだよ」の声にならない告白は、言葉にできない想いの余韻を聴く者に強く残し、恋の記憶が朝日に染められるように美しく消えていく情景を描き出しています。 ...
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