








**「夏空と雲のあいだで」**
朝焼けの尾根を 並んで歩く
君の笑顔は まだ夢の中
汗ばむ掌 すれ違うたび
言葉より早く鼓動が響く
山の小川が 光を散らす
それは昨日までの僕らのよう
透明で、でも揺らめいてた
夏空と雲のあいだで
君の影と僕の影が重なる
息切れも 沈黙も
一歩ずつの物語
稜線を越えたら何が見える?
それを知るのは 二人だけだ
午後の山肌を 霧が覆う
視界が君を奪っていく
探す声は 白い海に溶け
返事も届かない
霧の向こうの距離は
僕らの心にも影を落とす
それでも足跡は 前へと続く
夏空と雲のあいだで
霧の切れ間に君が笑う
その瞬間 胸の奥で
迷いが晴れていく
稜線の向こうで陽が差すとき
二人の影は一つになる
風が教えてくれた
頂きより大切なこと
それは 誰と歩くかってことだ
夏空と雲のあいだで
君と僕は笑い合う
昨日までの迷いも
山の彼方へ消えていく
稜線を越えて見た景色は
二人で描いた 未来だった
夏空の下 君の手を握り
また次の山へ 歩き出した
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