








**「風が叫ぶ夜に」**
あの夜 風が叫んだ
声にならない 山の記憶が 胸を叩いた
どこまで来たんだろう
足跡さえ 見えないまま
崩れかけた空の下
君の名前 風に呟いた
荒れた岩肌 手探りで
心の声だけ 信じてた
戻れない道と知ってても
この先に光 感じてた
冷たい雨が 全てを奪って
ひとりぼっちの影を 照らし出す
風が叫ぶ夜に 僕は立ち止まった
壊れそうな夢を 抱きしめてた
「もう無理だよ」って 呟いたその時
空が割れて 星が 降りてきたんだ
風が教えてくれた 本当の強さを
孤独の中に咲いた 希望のかけら
涙さえも今 勇気に変えて
歩き出せるよ また 一歩ずつ
あの日の地図は もう破れて
進むべき道は 心にだけ
誰かの声が 聴こえた気がした
「君はもう ひとりじゃないよ」って
倒れ込んだ肩に 降る霧が
やさしさに 変わってく
失ったものの奥で
まだ 燃えてる 小さな灯が
叫ぶ風は 叱るように
でも どこか あたたかくて
風が叫ぶ夜に 僕は見つけたんだ
傷ついても 守りたい想いを
「ここで終わる」って 諦めかけた瞬間
闇の奥で 君が 手を伸ばしてた
風が教えてくれた 信じる強さを
凍えた胸に宿る あの日の炎
涙越しの空に 朝が来るなら
また登れるよ もっと 高くへ
あの頂で見た 光の意味を
今 胸に 焼きつけるよ
迷った夜の数だけ
強くなると 教えてくれたね
風が叫ぶ夜に 僕は誓ったんだ
もう逃げない この命のまま
何もかも 失いかけたその先で
出会えたんだ 本当の僕に
風が抱きしめてくれた 傷だらけの僕を
孤独の向こうにある 無限の空へ
涙さえも 歌になるように
この山を越えて また 君のもとへ
風よ また会おう
あの静かな 頂で――
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