








**「風にまかせて こいでゆく」**
やってみたかったことがあるんだ
黙って こっそり出ていく感じでね
履きなれたスニーカー お守りの鍵
あとは お気に入りの自転車ひとつ
どこへ行くとかじゃなくてさ
ペダル踏めば 世界は動き出すだろ?
看板なんて どこにでも立ってるけど
誰かが決めた方向を 選ぶ理由はないよね
君の声がすれば それで進む意味になる
もし道が 途中で終わってたってさ
君と一緒なら 笑って曲がれる
地面の割れ目さえ ちょっとした冒険みたいだ
風にまかせて こいでゆく
大事なもんは カゴに詰めてきたよ
正しさってやつよりも
君の「あーもうやんなるな」って言葉のほうが
ずっとリアルで 好きだったりする
「ねえ、みんな急ぎすぎてるよね」
坂道で君がふとつぶやいた
汗のにじむ背中ごしに
僕はちょっとだけ 未来を信じられたんだ
後ろ向きに走ってるやつがいても
そいつにはそいつの風景がある
そう言えるくらいには この道 楽しかった
風にまかせて こいでゆく
どこ着くとかは あとで考えよう
君の「あの角、曲がろうよ」って言葉が
いちばん自由で きれいだった
だからさ 生まれ変わったとしても
また自転車をこいでいたいな 君と
道路の端っこ 夕陽が沈む頃
ペダルが軽くなったら きっと、いいサイン
……風にまかせて こいでゆくんだよ
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