








**「あの夜に戻れたなら」**
ねえ 君を最後に見た あの夜のこと
なぜか今日もまだ 瞼の裏 消えてくれない
ぼくの手を すり抜けた温もりが
今もこの部屋に 微かに残ってる
何を間違えたのか わからないまま
もう一度だけ 君に問いかけたくなる
でも夜ただ 静かに遠く
あの時を照らす月さえ見えない
あの夜に戻れたなら
まだ言えなかった言葉を
震える声でもいい 君に伝えたい
「行かないで」
ただ それだけだったのに
もう戻れない場所を ただ歩いてる
君がいた日々は まるで幻だったように
触れようとすると 霧みたいにほどけてしまう
時計の針さえ あの日のまま止まってて
僕だけを残して 時間は流れない
どれだけ願っても 君の声は聞こえない
名前を呼ぶ風さえ もう吹かない
でもこの心の奥で
君はまだ 笑ってくれてる気がするんだ
あの夜に戻れたなら
手を放した僕を責めてもいい
君の涙の意味を ようやくわかった
「ひとりにしないで」
その声が胸を裂く
遠ざかる足音が 今も響いてる
あの夜に戻れたなら
もう二度と迷わないから
君が見た景色を 一緒に見たかった
「ここにいて」
心が叫んでるよ
でも届かない想いだけが 空に消えてく
君の影を そっとなぞる
今もまだ あの夜に立ち尽くしてる
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