







**「この部屋に君がいる」**
窓辺に残る 薄い指紋
朝陽が差すと 君の影みたいで
フローリングの木目が 時間を刻む
まだ「おはよう」を待ってるようだ
カーテン越しに 揺れる街の音
エレベーターが 誰かを運ぶ
玄関マットの上の靴跡だけが
あなたの不安を 黙って見てた
この部屋に まだ君がいる
光の粒が あなたを撫でて
一緒に見たドラマの途中
リモコンの先で止まってる
たとえ世界が 疑いで染まっても
あなたを信じた それが私のルール
雨の夜 鏡が曇って
「ここにいるよ」と 誰かが囁く
色褪せたポラロイドの笑顔が
今の私を 見透かしてくる
鳴らないスマホ 消えない既読
キッチンに置いた あの日のレシピ
「また作ろうね」って言った君の声が
冷めたスープの中に まだあるんだ
この夜に まだあなたがいる
鍵の音が 静寂を裂いて
夢の中で交わした“またね”
気づけば朝焼けのドアの前
運命なんて 信じられないけど
あなたとなら 何度でも待てる
「誰が犯人かなんてもう、関係ないんだ…
君がいなきゃ、俺は…」
「かずくん、私…ちゃんと見てたよ
あなたが、誰よりも人を信じてたこと」
この部屋に まだ君がいる
心の奥 鍵は開けたまま
過去も未来も 隣にいるようで
あなたのルールは 今も 終わってない
カーテンが揺れる
光がゆっくり 床に溶けていく
そして 画面はフェードアウト
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