**「遠い丘、君の声」**

裂けた袖が語る季節の傷  
煙の匂い、焚き火の静けさ  
夜空を裂く星たちの瞬き  
何も言えない、ただ君を見つめた  

「ここで終わったって、それでいいさ」  
その言葉が胸に深く刻まれている  
ざらついた鞍の感触、風のざわめき  
君が隣にいるだけで、生きられた  

遠い丘、君の声  
忘れられないあの夏の日々  
流れ星に願った未来  
二人だけが知る秘密の地図  

川のせせらぎ、冷たい水の音  
帽子のつばで隠した目の奥  
「また会いたい」、君が微笑むたびに  
永遠が壊れる音がした  

足跡が途切れるその場所で  
手紙を握りしめて、時を越える  
触れられない距離が埋めた傷跡  
それでもあの言葉が響き続ける  

遠い丘、君の声  
消えた未来が胸を締め付ける  
触れた瞬間、壊れた運命  
それでも君が全てだった  

「君がここにいないと意味がない」  
あの山はきっと覚えている  
二人が残した静かな足跡を  
風に消えることのない証を  

遠い丘、君の声  
忘れたくても消せない日々  
風に溶けた言葉の破片  
それでも心を温めてくれる  

丘の影が落ちる夕暮れの中  
君の声がまだ耳に残る  
もう戻れないと知りながらも  
心はあの山に取り残されている