**「サイレントスノー」**

雪を踏む音が耳に響く  
静けさの中に潜むざわめき  
君の香り、冷たい風に混ざり  
胸の奥に残る、消えない痕跡  

あの時、言えなかった言葉  
「君が怖いくらい愛しいよ」  
凍えた手のひらに残る温もり  
握りしめた記憶が疼き出す  

サイレントスノー、降り積もる声  
伝えられなかった想いが染み込む  
凍えた夜に君が囁いた  
「離れないで」と、儚いその声  
  
風が奏でる、低いハミング  
白い吐息が夜を漂う  
君の髪から漂う冬の匂い  
遠い記憶が今も呼び覚ます  

立ち止まる僕に君は振り向いて  
「大丈夫、私も同じだから」  
その言葉の裏に隠した涙  
気づけなかったことが今も刺さる  

サイレントスノー、溶ける前に  
君の痛みも抱きしめたかった  
触れた肌が伝える微かな熱  
嘘も真実も、雪に包まれる  
  
遠くで聞こえる鐘の音が響く  
ふたりの時間が終わりを告げる  
でも言えない、最後の「愛してる」  
雪がすべてを白く覆い隠して  

サイレントスノー、忘れない冬  
君の笑顔と涙の記憶  
冷たく温かい君との夜を  
雪解けの季節にそっと残そう  

触れた手の温度、消えない傷跡  
君の言葉が胸に残る  
サイレントスノー、全てを包み  
またいつか、会えると信じて