**「山のリズム」**

ねえ　朝の空が淡いブルーで  
山の端(はし)にね　光がこぼれたの  
季節がまた　少しだけ泣いて  
あなたの名前　風に溶けてった  

知らないうちに　笑ってたのね  
木々のざわめき　優しい手のひら  
だけどね　夕暮れの坂道では  
涙がひとつ　落ちてくの  

山が呼ぶの　喜びの声で  
胸の奥に　響くメロディ  
でもね　影が寄り添うたびに  
あたしはそっと目を閉じる  

ねえ　鳥の歌が高く響いて  
希望の朝が　ひかり始めたの  
だけどほら　曇るガラス窓に  
明日が見えなくなる日もある  

遠くの景色が　手を振っていて  
ふたりの足跡　消えてしまうの  
でもね　小さな星を見つけたら  
そこにまだ　願いを描ける  

山が泣くの　静かな声で  
雨のように　降るメロディ  
だけど雲の隙間を抜けて  
光がそっと降りてくる  

悲しみも抱きしめながら  
坂をのぼるの　転びそうでも  
この手には　あなたがくれた  
朝焼け色の　小さな希望  

山が歌うの　強く高く  
影と光が　手をつないで  
未来へ続く　風の中で  
あたしはそっと笑ってる