








**「ただ、それだけで」**
昨日のことみたいに思うんだ
君が笑った あの坂道の上
たいした話なんてしてないけど
沈黙がなんか心地よかったんだ
歩く速さはちがうけど
歩幅、こっちが合わせりゃいいって
思ってたんだけどなあ……
今さら気づいたよ、遅いよな
君が見てた景色を ちゃんとわかってたつもりだった
でもほんとは…ただ、自分のことだけだったのかも
ついてく風にまかせて どこまででも行ける気がしてた
でも今は立ち止まってる ひとりきりじゃ進めない
君がいたから まっすぐだった
今さらそんなこと 言ってもなあ…でもさ
やっぱり、君に 会いたいんだよ
思い出ってやつはさ 勝手にきらきらしやがって
現実のあの瞬間より、ずっときれいに見えるんだ
それ、ずるいよな でも好きなんだ
君がくれた全部がさ 今も俺をうごかしてる
「ちゃんと伝えとけば」なんてさ
今ごろ言ってんのも情けないけど
あのときのまんま 君はここにいるんだ
ついてく風が止まっても 胸の中はまだ騒いでる
どうしてあんなに意地張ったんだろうな
笑いながら怒ったり、泣きそうになってごまかしたり
あの全部が なんか今すごく、恋しい
ついてく風にまかせて もう一度だけでもいいから
君のとなり歩きたいよ 何も言わなくていい
気まずくても うまく笑えなくても
その沈黙が、今は恋しい
ただ君と いたいだけなんだ
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