







**「ささやかな恋の軌跡」**
夕暮れの書店 窓際の席
指先でなぞる 色褪せた詩集
「これは運命?」なんて 思うはずもなく
ただ静かに ページをめくってた
並木道を歩く二つの影
心の距離は あの日と同じまま
君の横顔に問いかけるけど
言葉は風に 溶けてしまった
ささやかな恋が 夜空に散って
運命の軌道を 描いてく
過去も今も明日も 繋がるように
そっと 光を宿して
雨のカフェテラス 揺れるガラス越し
不器用な微笑みが 胸を締めつけた
「こんな私じゃ きっと届かない」
そんな言葉で 蓋をしていた
だけど今は知っている
君の視線の温度を
名前を呼ぶその声に
答えたくなる この鼓動で
ささやかな恋が 夜空に咲いて
静かな光を 灯してく
迷いながらもきっと 出会いの意味を
そっと 信じていたい
過去に置き去りにした言葉も
未来へと続いていくのなら
巡る時の中で 君とまた
出会えるよね
ささやかな恋が 星座を描き
何度でも空に 輝くだろう
この手で触れられない 運命だとしても
そっと 見つめていたい
夕暮れの書店 同じ詩集
そっと指でなぞれば
聞こえる気がした
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