オリジナル曲♪
**「夜風に消えた告白の言葉」**
月が細く海を切り 白い光が砂を縁取る
防波堤の上 古い灯台が赤く瞬き
風に揺れた君の髪が 夜の波より静かに踊る
揺れる街灯が 二人の影を伸ばして
濡れた砂に細い光を落とす
君のワンピースの裾が ほんの少し震えて
波のリズムに合わせるように揺れた
呼吸の白さが重なって すぐそこに君がいるのに
僕の声だけがまだ 海の冷たさの中で迷ってた
夜風がページをめくるように
胸の奥をそっと荒らしていく
「好きだ」そう言うだけなのに
言葉が喉でほどけて消えた
好きだ——!
叫んだ声は波間に落ちて
君の耳まで届かない
潮の匂いが奪っていく
たった一つの真っ直ぐな想い
夜の風が嘲笑うようにさらった
夜風に消えた告白の言葉
遠くの漁船の灯りが 泡の上でゆらゆら揺れ
君の背中を淡く縁取った
波打ち際に残る足跡は
君の分だけ もう前へ進んでいて
伸ばした手は空を掴み
風の音だけが指の隙間を通る
胸の奥の熱はまだ
海に溶けずに疼いていた
夜が深まるほど
言えなかった言葉が重く沈む
波の底へ落ちた声を
風がまた遠くへ散らす
好きだ——!
夜に飲まれたその一言を
君は知らないままで
星がにじむ
踏み出せなかった一歩さえ
波が砂に吸い込んでいく
夜風に消えた告白の言葉
好きだ——!
何度叫んでも風が千切って
夜に散らばる欠片だけ
胸に残る
君の影が遠ざかるほどに
言えなかった想いが燃える
夜風に消えた告白の言葉
好きだ——!
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