**「風に抱かれて」**

風が囁くたびに 心が揺蕩（たゆた）い  
儚（はかな）き日の追憶（ついおく）が 胸を蝕む  
川の流れの如（ごと）く 静謐（せいひつ）に  
移ろいゆく時の中で 我（われ）は変容す

風に抱かれて 漂い続け  
儚き思慕（しぼ）も 涙も 包み込んで  
いかなる時も この魂（たましい）を信じ  
未来へと 歩みを進めん

峻嶺（しゅんれい）を越え 海原を渡り 夢を追い  
未知なる道を ただ闇雲に進む  
川の流れの如く 迷妄（めいもう）の中で  
己の足跡を 刻みながら今を生きる

風に抱かれて 漂い続け  
微笑みも涙も すべてを受け止め  
いかなる時も この魂を忘れず  
未来へと 足跡を残さん

移り変わる季節の中で  
喪失せしもの 取り戻せしもの  
風は教えん それでもなお  
流れは止むことなく

風に抱かれて 漂い続け  
哀しみも歓喜も すべてを共にし  
いかなる時も この魂を開き  
未来へと 翼を広げん
 
風に抱かれて 漂い続け  
その先に待つ 暁の光へ