








**「君と坂道と風のうた」**
坂道の途中 見上げた空に
白い雲が 笑っていたよ
君と話した 昨日のことが
ふわり 風に 舞っていたんだ
いつもより ちょっと遠回り
そんな午後も 悪くないね
ひとつぶの飴をわけあって
歩幅合わせた
風になる 君と一緒に
あの空へ ゆっくり浮かんでいく
胸の奥 きらり光るのは
なんでもない 今日のしあわせ
公園のベンチ 少し冷たくて
ぬくもりを 手でつつみこんだ
君がくれた 小さなメモに
“また会おう”と書いてあったの
昨日より ほんのちょっとだけ
やさしくなれた気がするの
夕焼けが まぶたににじんで
立ち止まる坂道
風になる 君の笑顔と
つないだ手 ほどけそうになるけど
忘れない ささやかな日々を
胸の奥 そっとしまっていく
さよならの その向こうには
まだ知らない風景がある
でもねきっと 心の奥で
君はずっと 風のように
風になる 君といた季節
やわらかく 記憶を撫でてゆく
今はただ 歩いていこうよ
今日という日を 好きになれるように
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