**「錆びた扉の向こう」**

地下に響く足音が　静かに消えていく  
僕らの声も夢も　置き去りにされた  
冷えた鉄の扉の奥　ただ眠るだけで  
誰にも届かないままの心

名前もない記憶が　色あせたままで  
僕の存在（いのち）だけがここに残る  
この街の片隅で　心を刻みたい  
消えない傷が　まだ疼くように

錆びた扉の向こう  
僕らの過去が眠ってる  
見上げた窓越しに揺らめく  
逃げることも叶わない青空

触れたくて　触れられない  
僕らは名前を持たず  
誰も知らない街の片隅で  
ただ息をするだけの存在

夜風に染まるシャツ　冷たい路地裏の影  
街のネオンがぼんやり光っても  
僕はここでまだ　ひとり問い続ける  
この場所が本当に僕のものかと

未来も見えないままで　心は錆びついて  
擦り切れた夢だけが　ここに残ってる  
この悲しみが意味を持つならば  
どれだけ待てば　その日が来るのか

錆びついた扉の向こう 
僕らの希望が眠ってる  
触れられない窓越しの景色に  
逃げる場所もない空の青さ

触れたくて　触れられない  
僕らは名前を持たず  
誰かの記憶に残らずに  
ただ息をするだけの存在

壊れた時計のように　この街は回り続ける  
それでもいつかは光に触れたい  
ここにいると叫ぶんだ　名前もないまま

錆びついた扉の向こう 
僕らの未来が眠ってる  
見上げた窓越しに広がる  
逃げることも叶わない青空

触れたくて　触れられない  
僕らは名前を持たず  
誰も知らない街の片隅で  
ただ息をするだけの存在
 
冷たい扉の向こうに　僕らの夢が  
そっと眠り続けてる  
僕らはここにいるよ　誰かの光に  
いつか気づかれるその日まで