**「山影のふたり」**

星が消える空　朝焼けに染まる山影  
背負ったザックの重さに　少し笑ってみせた  
「疲れてない？」なんて問いかける言葉は  
きっと自分に向けたもの　君の背中を追いながら  

振り返るその笑顔　いつもより少し柔らかく  
風が冷たく吹き抜けて　何か言いそびれて  
山の声を聞いてるのか　それとも僕を見ているのか  
君の視線は遠く　それがまた愛しい  

山の上で　何を見つけるのだろう  
夢も恋も登るたびに　形を変えていく  
息が白く消えても　二人の距離が近づいていく  
恋も山も　心を試す旅の途中  

雨に濡れた道　手を伸ばす君の優しさ  
触れたその瞬間　胸に灯る小さな火  
「もう少しだね」と微笑むその横顔が  
心に踏み込んでくる　言葉よりも確かに  

急な坂道で　足音がそっと重なる  
君の肩越しに見えた　遠い景色を見つめ  
一歩ずつ進む先に　いつか君の笑顔が  
全ての答えになると　信じていたいから  

山の頂で　何を見つけるのだろう  
光と影　すれ違うたび　強くなる絆  
君と同じ景色を　見たいと願うその気持ち  
恋も山も　終わらない物語  

夜が更けて　月が静かに照らしてる  
その横顔　眺めていると息が止まる  
言葉はいらない  
ただ一緒に  
この時を越えていこう  

山のその先に　何が待つのだろう  
未来はまだ見えないけれど　君となら迷わない  
この手で掴んだ希望が　僕らを導いていく  
恋も山も　果てしない旅の途中  

陽が昇って　新しい風に吹かれて  
二人の影が重なる　また歩き出す